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My Landscape [日々雑感]

こんばんは!
ラブリーズ公演終了から最初の週末を迎えました。

ラブリーズ、無事に終了することができました。お礼が遅くなりましたが
本当にありがとうございました。
今回の作品、上演した下北沢の劇場「楽園」はじまって以来、
いちばんの動員を記録したそうです。
劇場新記録。
たくさんの方に見ていただけたこと、
あの痛いほど寒い中で、当日券にも多くの方に並んでいただいたこと、
心から感謝です。
ありがとうございました!

この現代演劇の中枢である下北沢という街で
13歳~16歳の子どもキャスト4人+20歳の大人キャスト1人だけで舞台を立ち上げたことは
おそらく初めてだろうと思います。
もちろん、普段書かせていただいているファミリーミュージカルというジャンル全体の中で見渡しても
こういった公演は初めての試み。
私も最初に聞いたときは、まさか、と思った。
しかも街の心臓部ともいうべき本多劇場直下の劇場で。
お客さまと超密接な空間で
逃げる場所はなくすべてが晒され
舞台上でどんなアクシデントが起こっても、誰の助けも借りられず
ふだんのミュージカルのように持ち場やせりふ量が決まっているわけではなく。
上演時間1時間20分強、膨大なせりふ量を
わずか約1ヶ月間の稽古で自分たちのものにしてくれたキャストのメンバー。
一人一人が個性豊かで、素晴らしい才能をもったメンバーでした。
いつかまた一緒にやりたいね。
ラブリーズに関しては、序盤の幕が切って落とされた、というところ。
いつか続編があるのかしら。

またお会いできる日を楽しみに。

さて……。

ラブリーズの千秋楽、打ち上げの夜が明ける、その夜明けに締切りを一本抱えていて。
本番中もほとんど徹夜し通しで仕事。
劇場にいても楽しい打ち上げの場にいても
その脚本が頭から離れなかったのですが。
グロッキーになりながら本を提出。
これからどうなるか分からなくても、
第一稿として、荒くても、今の私に見える景色は全部描いた。
そう言える地点までは仕上げられて
とりあえずのところ、精一杯の力で果たすことができたと思う。

でもね、
その夜明けを通り過ぎて
普通に一日がはじまる時間になると
仕事に行かなくてはならなくて。
それから休みなく日々は過ぎて、この一週間、まるで泥のような感じでした。
空っぽになった頭の中に
落ち込む気持ちや不安な気持ちが押し寄せてきて
意味があってもなくても、要素は関係なくネガティブになってしまったり
ずっと悪い夢を見てるような。
もう会えない人の名前を心の中で呼び続けたり
やっと眠ってもいいのに、あまりに疲れすぎて眠れなくなったり。

疲れるっていうのは、こういうことなんだね。
身体にくるというよりも、心のエネルギーがなくなってしまう。

そんな、この一週間を、そばで支えてくれた曲があったんだ。
市販されている曲ではなくて、
ある、音楽の創り手が作ってくれたMD。
「My Landscape」という曲からはじまるそのMDは
とても、とても優しくて。
ひとつひとつの音が心の襞に沁み入るような。
10分もないMDなの。それを何度リピートしたことか。

その曲は、私が脚本に描いた景色から生まれたもの。
でも、生み出された音楽は、
生み出した人の心と眼差しを経て広がっている景色そのものなんだ。
その景色には、どの部分にも透明感のある青い空が美しく広がっている。
私が描いたものが、何倍も豊かになって広がっている。

今私は、自分ひとりだけで景色を見ていたときのことは、もう思い出せない。
代わりに、同じ地平に立った仲間や、仲間と一緒に見つめた景色を心に描いてる。

だからこの曲は、
私にもできることがあるんだというシンプルだけど大切なことを、
繰り返し囁いてくれる。勇気をくれる。
音楽の創り手によって、
演出家や美術家、音響や照明、舞監、そして役者……舞台の創り手によって。
彼らの心と眼差しを通して、景色が豊かに広がっていくんだ。

今日になってようやく、疲れが癒えてきた兆し。

第一稿の反応も昨日いただいたし、第二稿に向けて態勢を整えなくては。
そして何よりも劇作家協会への提出戯曲を
これからとにかく書かなくてはならなくて(今月末締切り)
この日々はもう手一杯だったので、こっちの提出戯曲には一切手をつけずここまで来てしまい
あと10日間ほどでいったい何ができるのか、途方に暮れそうになるけれど……(笑)

もうあと少し、心が回復したら、10日間走りぬけよう。
どんな作品ができるのかわからない。
でも
走らない後悔よりは、ずっとずっとマシなはず!

My Landscape,and Your Blue Heaven.


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恋人は空

人と人の描く言葉や音が重なって
1つの風景になっていくって、今更ですけど
やっぱり素敵なことですね。


改めて鍵盤に向かう時
「これが私の風景、私はずっとここで生きてきたの」
その言葉がスーッと浮かんできて

だから、My Landscape,


そしてそれは、Our Landscapeなんですね・・・。


それは別に1つの音楽に限った話ではなく、楽園という名の地面を
全力で駆け抜けた人達の中にもきっとあるものですね!


全てのはじまりは、綴られる言葉から。
だから、大丈夫ですよ。きっと。

暖かいケーキとコーヒーを用意してお待ちしてます。
by 恋人は空 (2008-01-20 02:06) 

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