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十五夜、そして秀山祭9月大歌舞伎 [舞台]

夜になって外に出るときは、空に月を探すことが
いつのまにか習慣になってしまっているけれど、
今夜は交差点の真ん中であまりにきれいな月を見つけて
ちょっと、はっとしてしまった。
街の明かりにも負けない、内から発光するようなかがやき。
電車に乗ってから気づいた。今夜は、「お月見」の夜だったんだね。
曇らないでよかった。
もし今、携帯で見てくれている人がいたら、空を見上げてみて!

今日は、急遽招待券をいただいて、昼の部から歌舞伎座へ。
友人めいちゃんを誘って。
実は昨日は自分でチケットを取って夜の部を見に行っていたので、
期せずして今月は昼夜通しで観たことになります。
自分でチケット取るときは、3階からしか観たことないのに、
今日は1階、花道脇!花道での芝居自体をはじめて観ることができました!
(3階からは舞台のツラしか見えないの)
昼の部1本目は「竜馬がゆく」。司馬遼太郎さん原作の小説を舞台化、
この歌舞伎座が初演、正真正銘の新作でした。
夜の部でも「二條城の清正」っていう昭和初期に書かれた「新作歌舞伎」というのをやっていて
暗転があること、ストロボ、色つき照明、SEが入ること、普通のせりふ回し、全部に驚いて
「これはもう、何をもって歌舞伎というの?
歌舞伎座で歌舞伎俳優がやってるってことが歌舞伎なの?!」
という状態でしたが、
今日の「竜馬がゆく」は、完全にジャンル現代演劇。
(いや、作品自体は江戸時代の時代劇なのですが)
竜馬は市川染五郎さん。
3年前にNHKで大河を、やはり竜馬役で演じられていた染五郎さんですが、
舞台で観ると、とても素敵!
すがすがしくて力強くて。明るくて。日本の未来をまっすぐに信じる竜馬。
胸がすっとしました。
桂小五郎は中村歌昇さん、勝海舟は中村歌六さん。
歌舞伎座でこんな作品が見られるなんて!
明日で千秋楽。もう少し前に知っていたらよかったな。
この9月公演のメインは、夜の部の玉三郎さん「阿古屋」。
琴・三味線・胡弓という三種の楽器を、まるで嘘発見器のように見立てられて
弾かせられるという「琴責」が見物。
遊女である阿古屋は、去ってしまった愛しい彼、平影清の行方を、
源頼朝の命を受けた尋問官に白状させられようとしている。
行方は本当に知らないのに、信じてもらえない。
そこで尋問官から三種の楽器を与えられ、それを弾くように命じられる。
楽器を弾く合間に、尋問官から彼との馴れ初めや別れなどに関する質問を投げられ、
それに答えた直後に次の楽器を指示されて、
それでも揺るぎなく弾ききるという女の芯と心の情感。
圧巻でした。
昼の部も併せて、玉三郎さんの美しさを堪能した2日間でした。

まだ19時。
これから月が昇っていくよ。


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