空 [日々雑感]
ふいに外を流れていた車の音が途切れた気がして顔を上げたら、
窓の外、黄土色に光りながら膨らんでいく空。
そして重低音の雷が3度、4度。
空の、表面張力のような緊張感に胸騒ぎがしてくる。
早く最初の一滴が降って来ればいいのに。
くっきりと走る稲妻。
小学生の頃から電車に乗って進学塾に行っていた。
夜の始まりの時刻、塾がある街に降り立つと
線香花火が燃えつきる前に膨らむように
ぶわぶわと大きくなった朱色の月を見ることがあった。
今でも時々、そんな月を見ることがあるけれど
はじめて見た時の印象が忘れられない。
今だから、あの時感じた気持ちがなんだったかが分かる。〝畏れ〟。
人の力を超えた〝何か大きなもの〟に感じ入る心。
どんなに「必然の要素」を知っていても
たとえば〝解き明かせないものは何一つない〟ような未来がきたとしても
知識が増えれば増えただけ、
〝解明できない大きな力〟への畏怖は消えない。
一瞬の強い雨が通り過ぎて、今、空は真っ白に光ってる。
そしてうっすらと小さな虹。
スペクタクル。
虹といえば、つい今日、虹のお話を書いたんだ。
絵本みたいな小さなお話。
いくえに読んでもらいたいなあ!
by 右近。 (2006-04-30 22:23)
この虹の話が、夢への大きな一歩になったんだね。
本当におめでとう!
小さな、あたたかい絵本となりますように。
by IkueOsada (2006-10-07 01:38)