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「地を渡る舟」いよいよ明日から始動! [てがみ座「地を渡る舟」]

てがみ座、新作公演「地を渡る舟」いよいよ明日から顔合わせ、始動です!
さっき、今書けているところまでのデータを印刷のために送ったところ。
今月はこの作品をメインにガッツリ向き合って書いています。
けれどもまだ、書き上がっていないんだ。中盤の峠を下りはじめたところ。
ここまでをずいぶん何度も、何度も書いて、糸を足して織り込んで。

ここまでの土壌はしっかりしたものになっているような気がする。

地面が出来たということは飛距離が伸びるということかと思うので、
後半も疲れないで、のびのびといけたらいいな。
気持ちの襞を、熱を、できるだけ深く掘り下げていけるといい。

今回の新作は、宮本常一さんと渋沢敬三さん、
そして渋沢敬三さんが私邸のなかに作ってみた民俗学研究所「アチック・ミューゼアム」をモデルに
物語を書いています。

アチック・ミューゼアムについては、大阪の国立民族学博物館で今まさに
特別展「渋沢敬三記念事業 屋根裏部屋の博物館 Attic Museum」
開幕しています。

アチック・ミューゼアム、という固有名詞を出す以上は
宮本常一さんと渋沢敬三さんは実名で出していますが、あとの登場人物はフィクションで。
もちろん、沢山の資料や事実は元にしていますが、最後はイマジネイションで。

この新作執筆のために、常一さんの故郷、
山口県は瀬戸内海に浮かぶ周防大島・沖家室島へいってきました。

常一さんの生家の裏にある白木山山頂から景色を見渡したとき、
東京生れ、東京育ち。いえ、本州に生まれ育っている私には、まったく未知の景色が広がっていました。

ここからみる景色は、ひとつの海に島々が浮かび
本州・四国でさえも島影のうちの一つでしかない。
かつてこの島の人々は、フィジーへ、ハワイへ出稼ぎに行っていますが
目の前のこの景色をみたときに、海の道を漕ぎ出していけば、どこまでもいける。
それが実感として感じられました。

s-DSC_0696.jpg

その心のふるえ。
国家が決めた境界をかるがると、のびやかに越えて行く人々の心。
かつて、名もなき人々が漕ぎ出していった海。

そういう人たちのことを書きたいと思ったのでした。

s-P1020644.jpg
この旅のことも。出逢った人たちのことも。
たくさんたくさんブログでお伝えしたいけれど、まずは書き上げないとね。

明日から、いよいよ始まる稽古。
地表を這うように、時代を超えて渡る舟。
その眼差しを書いていけたらと思います。

チケット発売は10月10日10時~!
稽古場ブログも更新しましたので、こちらもご覧ください。
プレ稽古最終日の様子をレポートしています!!



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