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てがみ座 写真で振り返る「夏のおたより」 [演劇ユニットてがみ座]

夜に表に出たら、思いがけず爽やかな風と虫の声……、
ああ、秋が来ているんだね。月の光彩がとても綺麗。
てがみ座「夏のおたより」の公演が終わったら、気付くと夏が過ぎていました。

8月25日・26日、てがみ座の俳優陣による俳優勉強会「夏のおたより」を
江古田にある小さなカフェ「兎亭」にて開催いたしました。
ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました!
この小さなカフェでの企画は、てがみ座では初めてのこと。
お客さまの息遣いを間近で感じ、親しく言葉を交わせる機会は
俳優陣にとって初めてでしたので、ものすごく鮮烈な二日間となりました。

上演した演目は、別役実さんの『眠っちゃいけない子守歌』。
別役実さんに上演許可をお願いするお手紙を一人ずつしたため、
お返事をいただくというところから始まりました。

この企画は、てがみ座の俳優陣たちが企画して進めた、手作りの公演。
私自身も、どうなることか精一杯応援していました……
でもでも、最初に予想していたよりもずっとずっと大事な機会になりました……
到達したからこそ、足りないことが見えてくる。もっと欲張りになってくる。
だけどそれは、平地にいたんじゃ見えないこと。
最初はおっかなびっくり、だけど最後はワイワイと
一人で歩くよりも高い山を登った夏の日々でした。

傍で見ていて
いちばん……、いちばんね、心に残った瞬間は、
このカフェ公演の最初のお客さまからの注文メールが来たときに、
福田温子が嬉しくて涙ぐんでいたこと。
あの瞬間に「ああ、この企画をやって貰って良かったなぁ……!」と心から思いました。

自分のところの劇団員だけど、温子(おんこ)って書きます。
これまでの公演だって、温子は公演を観に来てくださるお客さまに対する想いを人一倍持っていて、
これ以上どう感謝したらいいか分からないくらい、溢れるような感謝を抱いていたのだけれど
それでも、今回のお客さまとのつながり方は、これまでのものとは違うものだったのだと思います。

やはり、公演全体の責任者の任を担わないと味わえないことがあるのかもしれません。
たぶん覚悟が違う。
作品作りに対する覚悟。制作者としての金銭的な責任。お客さまへの想い。
共に創る仲間への信頼。
「本当にお客さまが来てくださるのか」「自分たちはそれに応えることができるのか」
「どんな舞台を創ることができるのか」「どこまで行けるのか」……
温子も、背水の陣にたったひとり立つような緊張の絶頂で、
お客さまからのメールをいただいて、
思わず、これまでとは違う種類の想いが押し寄せてきたんだと思います。
「いらしていただく一人一人のお客さまに、飛んでいって想いを伝えたい」、
そんなふうにも話していました。

言葉にするのは、とても難しいです。
そういう想いはいくら説明しようとしても、頭でしか理解できない。
腹から理解するには、もしかしたら主宰でなくては味わえないことかもしれないのです。
だけどこれからは、てがみ座の全員でそういう想いも共有していける……
それは大きな宝物になっていくのだと思います。

そして今回は、二人芝居。一時間の上演時間を二人の役者だけで演じ抜く。
自分を晒して、逃げ場がない場所で、劇空間を立ち上げる。
俳優陣全員がこうした経験が初めてで、
演技に対しても真剣に稽古し合って語り合って……真っ正面から取り組んでいました。

ではでは写真で振り返る、てがみ座「夏のおたより」です。

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カフェ兎亭にしつらえた舞台空間。小さな部屋が出来上がりました。

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福祉の会から派遣されて訪ねてくる女1、福田温子。

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「世界」について語る男1、箱田暁史。

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ダブルキャストで演じた、もう一人の女1、今泉 舞。
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エチオピア人とチェコスロバキア人のように会話が進む中で、
男の心にある過去の情景が蘇り……
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小さな家にあかりが灯り……、
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そうして男は、永い眠りにつくのです……。
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尾﨑宇内も、9月4日から別な劇団に客演しますが
駆けつけて音響と照明を担当しました。


別役実さんの苦い孤独と微かなつながり。
世界が終わる最後のひとときに
ほんの少しの時間、居合わせた二人。
絆なんて大袈裟に呼ばわるものではなく
このくらい、ささやかなものぐらいしか信じられるもんなんてないんじゃないか?と囁く声……。

夏の日々、たくさんの時間を共に過ごしました。
長い合宿のように、共に磨きあって、みんな少し大きくなったかもしれません。

私も負けてられないなぁ。
みんなから確かなバトンを受け取って、新作執筆の日々です……!

小さなカフェにご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました!
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