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「線のほとりに舞う花を」開幕 [てがみ座「線のほとりに舞う花を」]

てがみ座「線のほとりに舞う花を」、昨日無事に初日の幕が上がりました。
余震が続く中で、ゲネの前には避難訓練も行い、
劇場にお越しくださった皆さまの安全は必ず守ろうと、
前説をさせていただきました。

初日の舞台。いつだって緊張しますが、
昨日ほど緊張したことも、そうそうありません。

どんなに辛いことがあっても、
人の営みは続く。夜は朝を連れてくる。時は止まらない。
そんな中で、人にはきっと、前に向かう力が備わっている。
それは理屈ではなくて、生存本能なのかもしれないけれど、
前へ向かう力を、ひたすらに信じながら、祈りを込めて上演しました。
長い時の中で、一人一人の命のきらめきが星座のように連なり
この星ぜんぶを照らしている、そんな思いで。

祖父のことも思い出していました。
この作品の、まったく表面には出ていない地脈として。
祖父が行った戦争のこと、そして祖父が見たシベリアのこと、満州のこと、
いま、祖父が生きていたら聞きたい、話したいと思うことが
私にはたくさんあります。
いつか祖父が見た景色を見に、大陸に立ちたいと思っています。
(北京大学と内蒙古のいちぶには行ったことがあるのですが)
祖父のことはいつかちゃんと書こうと思うのですが
そんな、自分と連なるものへも思いを馳せていました。

ネタバレになってしまうので、書けませんが
過去からの願い、現在の燃えるような命、そして未来にかがやく光、
それに連なるたくさんの人の思い。
演じていただくのにぴったりな、
すてきな俳優陣と出会うことができました。紹介したいです、みんなを!

(前回ブログ男優陣紹介までで止まってる、
女優陣紹介篇も期間中に書きます!
ほんとうは写真入りで紹介したいようーでもいつも撮る暇がない~)

こうした作品を上演しようと準備していた時に
起こってしまった今の状況。
どう考え併せたらいいのか、わからずに立ち尽くす瞬間もありました。

だけど、稽古場で全員で顔を合わせて進んでいくうちに
私たちの立ち方、進む道が分かった気がしました。

私はきっとこれからも、人の前に向かう力を信じて創作を続けます。

初日を迎えた今、残り10ステージ、ここからどんどん伸びていきます!
進化していきます。
どうか劇場に遊びにいらしてください!

この状況の余波は、私たち小劇場での劇団にはめちゃくちゃ大変で、
初日は駆け込みでたくさんの人にお越しいただくことができましたが、
明日(木曜)のマチネなんかは、ぜんぶで13人しかお客様がおりません。まだ。
キャストと客席、マンツーマン状態です!
そうなったらもう、上演終わった後に、みなさんでお茶会でもしましょうか?なんて思う。

今回はもう、無事に上演できるだけでよしとしなくては、と思っているのですが
せめて、キャストよりは客席の人数を増やしたいものです。
そしてなにより、精一杯に生きる俳優たちを、
美しい舞台を、
クラフト感たっぷりの素敵な衣裳を、
詩のような音楽を……、
ここにしかない空間をたくさんの方にご覧いただきたいです。

あと10ステージあります!
どうぞよろしくお願いします。

さあ、今夜も幕を開けよう。地震がもう起こりませんように。



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