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江戸川乱歩をめぐる旅 坂手島編②「手紙のゆくえ」 [てがみ座「乱歩の恋文」]

昨日29日は、キャストの福田温子ちゃんのバースディでした!
今日は王子にチラシを届けに行ってから二子玉川の稽古場まで東京を縦断、
ケーキを持っていったのでした☆
誰かがきっと写真を載せてくれてるはず……!
私は撮らなかった、というよか、撮れなかった……
携帯が数日前に突然フリップ部分が割れて、代替え機が手もとに届いたんだけど
amadanaケータイ N-04Aにしたら、カメラをどうやって使うのか分りません。
説明書に一切触ってないんだけど、パッと見て分るところにないのよ―。
どうしよう、このケータイと仲良くなれるでしょうか。
メールが打ちにくいのだよう。


さて今日は、昨日載せられなかった続き。
坂手についてもう少し。

今度の舞台では「手紙」が出てくるんだけど
(これは書いたっていいでしょう。なんせ「乱歩の恋文」というタイトルだものね)
今日は、舞台と関係がすこーしだけある景色を巡りながら
手紙の行方についてお話しします。


坂手島で、小学校の先生をしていた隆。
どんな場所だったかを見てみたくて。またもやテクテク。
この島には一つしか小学校がありません。
それも今は廃校になってしまっていて。

潮風に曝されて、錆びたような校舎。

隆がいたころよりはずっと大きく、立派になって。
でもひとっこひとりいない小学校の校舎にたたずんで
波の音を聞きながら、ほかになにか……
なにかの声が聞こえないか、耳を澄ませていたんだ。


DSCN1493.jpg


だけど、もう人のいない学校はシン……とするばかりで。
校庭では、名前も知らない花が風に揺れてた。


DSCN1495.jpg


小学校を通り過ぎて、山道を上がっていくと、アヤメ池があります。
山の中にひっそりと。
伏流水が湧き出す湿地があって、そこにアヤメ科のカキツバタが群生しているの。
ここの花は特別で、色が特に鮮明なんですって。
島でも、ここでしか咲かない。
市の天然記念物です。
5月には、ほんとうに美しく咲き誇るそう。
私が行ったときは、ちょうどね、花の盛りが終わってしまっていて。
枯れかかってしまっていたけれど、
こんなふうに……山の奥にぽっかりと、群生しているんだ。


DSCN1503.jpg


花はもう枯れかけているけれど、それでもこの色の鮮やかさが伝わるかな。
ほんとうに、美しい青紫色です。
山の奥に不意にこんな色が飛び込んでくるから、ハッと胸を突かれる感じです。


DSCN1505.jpg


花の盛りに来たかったな。
こんどの舞台では少し、このアヤメ池のことが出てくるけれど
きっとこの池だけは昔も今もかわっていないはず。
ここでしか咲かない花。ここでしか出会えない色。
この池のことを思い浮かべるとき、隆の心の中も青紫の花の色に染まったことでしょう。


最後に、小さな足跡を見つけたんだ。
島の真ん中に若宮神宮という神社があって。
そこの石段にね、乱歩(平井太郎)さんと結婚した後の隆の名前を発見!


DSCN1528.jpg


いろいろあって島を出て行った隆。
どうして出て行かなくちゃならなかったのかは、これもまた舞台を楽しみにしていただいて(笑)
時間が経って、
こうして、故郷にご恩返しができたんだね。


この人の心の中のどこかには、いつだって
潮風が吹くこの島の景色があったのでしょう。


お話を教えてくれたおじいさんが教えてくれた。
隆が家に里帰りしてきたとき、手紙を持ってきたんだって。
乱歩からの手紙。はじまりの手紙。
「私たちが死んだあと価値が出るかもしれないから、これは坂手においときましょう」って。

手紙は、だから今も、坂手にあるのだと思う。
私はそう思うんだ。

坂手から隆と一緒に旅立っていった手紙は、
坂手に帰ってきたんだ。

DSCN1533.jpg


帰りには、足を伸ばして神島へ。
船が入ってく。島の空!


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