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てがみ座「ありふれた惑星」、公演終了。心からの感謝を。 [演劇ユニットてがみ座]

てがみ座「ありふれた惑星」(6月10日~14日@王子小劇場)、公演を終えてから一週間。
ご観劇いただいた方、また心をお寄せくださった方、本当にありがとうございました!
心からの感謝を。
お礼をお伝えするのが遅くなってしまい、ごめんなさい。

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梶山明子 扇田拓也 (撮影/伊藤雅章)


旗揚げ公演ということで、何もかも手探り状態でスタートしたこの公演。
私自身はこれまでの舞台生活ではずっと劇作家としてだけ関わってきていたので、ユニット主宰としてプロデュースに就くのは初めてのことでした。

本番は、すべての回で劇場定員数の前売がソールドアウトとなり、当日はキャンセル待ちで並んでいただくなど、満員御礼の公演となりました。
劇場入りした仕込み日には約半数しか予約が来てなかったので、ああだめかな……と諸々覚悟はしていたのですが、初日を迎えた途端に! もう感謝の言葉しかありません。
中にはご覧になれずお帰りいただいた方もいらっしゃったとのこと。そして急遽増席をしたために、座席の状態、劇場の空調、そのほか様々な面でお客様にはご迷惑をおかけしました。大変申し訳ありませんでした。今回の経験を、今後の公演に生かしていきます。

今回、「カシオペア」「鉄屑の空」という、まったくテイストの異なる二連作を同時上演するという大きな試みに挑戦しました。
演出家は、それぞれ別の方がいい。できれば男性と女性で。
そこには、演出をやらない単独の劇作家としての私の作品を、ショーケースのようにご覧いただきたいという意図がありました。
(作・演出ではなく、単独の劇作家だけで現代演劇界を歩いていくルートは、まだ殆ど開拓されておらず、誰もが暗中模索しながらもがいている状態です。その未開拓のルートに踏み出す第一歩が本公演でした)

2作品をそれぞれ手がけてくださった、前嶋ののさん。楢原拓さん。
いやぁ……よくぞこのお二人が揃った。

ののさんとは、初めて一緒に舞台を創ってから約10年ぶりの再タッグ。私がミュージカル研究会を出てから、初めて外注仕事で脚本を書いた舞台に、ののさんが客演されていました。その後、ののさんが手がけた「終わりに見た街」で、心が固まりました。
楢原さんとは、直接の知り合うきっかけは劇作家協会の戯曲セミナーにて。私が受講生だったときに年間を通して受付をされてました。もともと早稲田という同じフィールドを起点としており、チャリTが生まれる直前直後の劇研など、同じ景色を目にしているので、(私は立ち会うにはちょっと遅かったのですが)、最初から馬が合う感じはありました。そして町工場を舞台とした群像劇を書きたくなり、群像劇なら楢原さん以外考えられない!とまっすぐに思い浮かびました。

役者の皆さんも本当に、素敵な方々ばかりでした。
脚本ありきでお声掛けしたのが、「カシオペア」扇田拓也さんと中島美紀さん。
「鉄屑の空」は、てがみ座 梶山明子は決まっておりましたが、あとは役者ひとりひとりとお会いするなかで役を生み出していきました。
あて書きと「こういう役者さんがほしい!」というのが同時進行の作業のような。たくさんの方にお会いしました。
チラシ入稿時にはキャストが固まるかどうか、怒涛の戦いでした。
皆さんお忙しいなかで、スケジュールを極力優先していただき、正味一ヶ月間、スタジオにて稽古しました。飲み会もめちゃくちゃ楽しい、最高の座組みでした。

また今回、作品とは別のもうひとつの目玉。舞台美術について。
舞台美術は、杉山 至氏+鴉屋。
途中12日には六尺堂主宰のバックステージツアーも開催されました。
本当に素晴らしい舞台美術。セッションの中でどんどんイマジネーションが膨らんでいく。
作品に命を宿してくださいました。
舞台美術に関しては、お伝えしたいことがたくさんありますので、ブログ次の記事で。

他のスタッフの方々も。
照明の千田さんは、私が学生の頃から存じ上げていて、10年越しでやっとお願いできた、といった感じです!音響の余田さん・竹田さんは、一月に出演した劇団バルゼロナナの「ラ・ヴァルス」を通じて。舞台監督の澤さんは、ミュージカルの現場を共にしてきました。
一瞬を切り取る天才、宣伝美術にも使わせていただいた写真「野生#21」を撮影された写真家 伊藤雅章さん。
映画学校にて研鑽中の撮影 佐野くん。
登場人物の性格までも反映させて棋譜を作ってくださいました、囲碁監修 高橋三美さん。
(棋譜は私がウラで並べていました)
町工場という未知なる世界に、より確かな基盤をくださる“生きた”助言をしてくださった、現場のプロフェッショナル前田正一郎さん。
「てがみ」を書いているのは、てがみ座の座付き童話作家であり親友、右近金魚です。

強力なスタッフ陣に支えていただくことができました。

そして、すべての始まりとなった、国立天文台の高梨さん。
カシオペアに登場する若手研究者を書くに当たって取材させていただいた丈典さん。
舞台上で圧倒的な存在感を放ち、この物語世界の碇となった望遠鏡を貸してくださった内藤さん。本当にありがとうございました。次は観測会でお会いしましょう!

昨日が、なんというか解散式にあたるような夜で、全キャスト集合はもちろんのこと、スタッフさんもほぼ全員駆けつけてきてくれました。
私にとって、どんなに年月を重ねようと、心に残り続けるスペシャルな座組みでした。


次の作品を書くのは非常に大変だなと感じます。
でもそれは当たり前のことなので、再び、挑戦する気持ちで一歩を踏み出していこうと思います。


最後となりましたが、ここから始まるてがみ座を、どうぞよろしくお願いいたします!
また次の舞台でお会いしましょう。


舞台作品と一緒で、ブログまで長くなりましてごめんなさい~。
次はもうちょい短くします!

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織里奈

お疲れ様でした。
そんなに時間が経っていないのに
凄く懐かしく感じました。笑

舞台美術の事も演者すら知らない情報が書かれていたり…
凄く興味深く見ちゃいました。
また育さんの作品やりたいです♪
ありがとぅござぃました^^
by 織里奈 (2009-06-26 10:40) 

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