SSブログ

ガリレオ・ガリレイと世界天文年 [日々雑感]

こんばんは!
雨が上がったばかりの宙、かえりみち、星がたくさん見えました。

最近とても興味がある天文について。
ちかごろは、主宰の演劇ユニット「てがみ座」にて6月に上演する新作を通じて
国立天文台の若手研究者の方々にいろいろお教えいただく機会を得ています。
メディアなどでも話題になっているので
もうご存知の方も沢山いらっしゃると思うのですが、
今年は全世界的にきめられた『世界天文年』というスペシャルイヤーなのです。

1609年、ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を宇宙に向けてから400年。
そう。
ガリレオは、はじめて望遠鏡を発明した人物ではなく
初めて「望遠鏡で宇宙を見た」人物。

その瞬間、ガリレオは
世界を支配していた“信仰に拠る物語”が瓦解していく音を聞いたのだと思う。

それはあまりに大音響で鳴り響いて、彼が居る世界を変えてしまった。
たったひとり、これまでとは違う世界へ歩き出した。
ありのままの真実を目にした彼は、
もう二度と、偽りの物語の中に戻ることはできなかった。

彼は最初に、月の満ち欠けを丹念に観察し、クレーターが太陽の光を受けて
穴の縁(フチ)から奥のほうへ光が届いていく様を観た。
それは、地球上で山々の稜線が朝日に照らされて輝き、
日が昇るにつれて麓の村々が明るくなっていくのと同じ。
即ち、月は鏡面でも、水晶のかたまりでも、ましてや神々の世界でもない。
ならば地球も月と同じ、自ら光を発する星ではない。
地球は太陽の周りを巡る惑星なのだと解き明かしていく。

地球が、あの小さな月と同じく、宙のなかで取るに足らないものだなんて。
神々の祝福を受け天空の中心に鎮座する唯一絶対のものではないなんて。
当時の聖職者は言った。神が愛する「私」がここにいるのだから
地球こそが全宇宙の最上位に位置するものであるはずだ。

当時の世界を支配していた「信仰に拠る物語」の壁は圧倒的に厚く
彼らにとって、ガリレオの声は
威信をかけて抹殺しなくてはならないものとなった。

晩年ガリレオは、宗教裁判にかけられて
信念を放棄すると表明する道を選ぶ。

けれど、それはおそらく
すべての雑音から切り離されて「静けさ」を手にする道。

手に入れた静寂の中で、ガリレオは思う存分、
自分の宇宙に向かい合った。
隠し通しながら書いた最後の大著を、弟子に託して。
太陽を見続けたせいで、その視力さえも失って。

ガリレオ・ガリレイの見た世界。知りたいと願った真実。
口を閉ざしたガリレオの思想は、多くの人の心に火花を残し
真実を伝え、旧世界の壁に穴を開けた。

ガリレオの後継者たちが今夜も宇宙を見つめている。
あなたの声は、今もたしかに生きている。

本年は天文のイベントが各地でたくさん開催されています!
ご興味ある方はどうぞいろいろチェックしてみてください。
私も今年はどっかの観測所に行きたいな~とたくらみ中。

世界天文年 公式HP
http://www.astronomy2009.jp/
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。